スーパードライの更なる進歩|スーパードライ

TOYO LIVING
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全自動超低湿庫《スーパードライ》の更なる進歩
湿度0%RHの安定保持と長期間のランニングコストの大幅削減を実現し、
半導体・LED・電子部品などの品質・生産性向上に貢献
第1号機 開発以来の技術を結集
 半導体回路の微細化やクリーンテクノロジーに不可欠な環境条件として、低湿度管理が注目され、
そのニーズが高まりつつあります。医療やバイオなどの最先端分野と共に食品加工や製薬でも安全・
良質な製品づくりにクリーンと低湿環境は不可欠といえます。

 半導体分野に続き、リチウムイオン電池や材料向けにもクリーンと低湿環境が求められています。
例えば、LED の黄色蛍光体は水分の影響を受けやすく、赤色蛍光体(青色LEDの重要な蛍光体の一つ)は空気中の水分と反応して劣化してしまいます。

 また、ウエハなど半導体部品は水洗浄が行われ、その後の乾燥工程でも加熱・熱風乾燥が行われて
います。しかし、これらの処理に『低湿空気環境』を加えることでより効率化(=時間と脱湿効果)
を図ることができます。これら低湿度環境は、工業用クリーンルームのほか、発展が期待される
有機ELや光学レンズ及び薬品製造でも必要とされるものであります。

 当社では、このような先端技術による高度なクリーン・低湿度環境に対応するために、1974年に
防湿庫の第1号機を開発して以来、技術を結集して新たな除湿方式を開発し採用したことで、庫内
(相対)湿度を0%RHに安定して保つ『ウルトラシリーズ』を製品化しました。
その大きな特徴は以下の通りです。

@最低到達湿度:0%RH 露点温度:−55℃(外気条件:温度20℃ 湿度50%RH)
A長期間安定して、庫内湿度1%RH以下を連続保持(無負荷・常温・湿度60%RHの環境条件にて) 
B省エネ設計:他社同等機種に比べ、約1/3の電気代 
C扉の開閉・負荷時に特に能力を発揮

 『スタンダードシリーズ』は、最低到達湿度0〜1%RHに安定して保ちます。
庫内低湿度性能はもちろん、消費電力を抑える独自の省エネ設計を採用しているため、年間消費電力
料金を大幅に低減できます。このため、一事業所で2〜3台から10台以上もの複数台使用する場合は、
さらに大きな経費節減となることから、使用電力量の軽減によって社会的にも大きく貢献できると
考えております。

 この機能を基本として『フィーダーシリーズ』を開発しました。
フィーダーのまま収納可能な『スライド棚フィーダー保管庫』は、フィーダを固定する専用棚板が
手前から奥にスライドするので、フィーダの取り付け・取り外し時間の大幅な短縮に貢献する機種となっています。
 
 クリーン対応機種として工程中に最適な『HEPAシリーズ』(HEPA フィルター付)は、強制対流フィルター方式を用いており、扉の開閉を行っても数分で庫内をクリーン化します。この特性は、
光学レンズのクリーン化をはじめマイクロフィルムの酢酸臭除去にも有効です。
また、製造設備の改善として局所クリーン・低湿を行う場合には、機械装置ごとの局所環境対策も
可能です。効果としては、省エネと低湿効果の効率化を達成することができます。
 
 《スーパードライ》は、従来の半導体・LED 以外にも
    ●太陽光パネルを複数枚収納できる大型低湿乾燥庫 
    ●リチウムイオン電池の低湿乾燥 
    ●食品・薬品の乾燥保持、露付防止
 などに実績があります。

 また、高い性能(低湿安定保持と省エネ)と大幅な年間使用コストの低減への期待に加えて、中温・低湿ベーキングをする場合は、中温度60 ℃・最低到達湿度0〜1%RHの『M-Tempシリーズ』を
利用すれば半導体・各種電子部品などの脱湿効果も高く、遠心分離器に比べて素早く、品質上の
ストレスも与えずに効率よく乾燥することができます。

 さらに、温度を20 〜30℃の中間帯に保ちながら低湿を行い、電池材料などの高品質保管が可能な低温・低湿保管庫『《クール&スーパードライ》』も開発しました。

 《クール&スーパードライ》は、リチウムイオン電池用粉末素材やLED・IC などの半導体部品、
食品・医薬品など、製造工程中の温度・湿度管理や製造製品の低温・低湿度保管に最適な装置で、電子ドライユニットと制御方式の改良により、大幅に性能アップした《スーパードライ》に低温機能が付加された低温・低湿保管庫となっています。
この低温・低湿保管技術は、高付加価値製品・材料(特に粉体材料)の品質保持技術として注目されており、特殊なセメント材料などの低温・低湿保管も検討されています。

 以上、主として《スーパードライ》大型(1200ℓクラス)について説明いたしましたが、中型機種(150ℓ〜 700ℓ)も充実しており、最低到達湿度0〜1%RH保持の実現と省エネ設計など、時代のニーズに応える製品となっています。
Q&A

以下に、《スーパードライ》についてさらにご理解いただくために、Q & A を記しました。
参考にしていただければ幸いです。
質問
ウエハ、半導体の脱湿処理のベーキング温度をあまり上げないで、短時間脱湿できませんか?
回答
短時間脱湿に最適な機種としては『M−Tempシリーズ』(中温度60 ℃、最低到達湿度0〜1%RH)が
あります。
この機種は半導体の脱湿を目的に開発され、ウエハの洗浄後の遠心式やN2ガスブローの乾燥方式に比べて
乾燥時間1/2 で、脱湿効果は2倍以上(脱湿重量1/2 以下)のため、生産性向上と品質向上を同時に達成
できる製品となっています。
質問
半導体工程中の利用で、収納品の出し入れを含め、扉の開閉が多い場合に適する《スーパードライ》製品はどれですか?
回答
おすすめしたいのは、『ウルトラシリーズ』です。
同機種は通常、扉閉時は庫内湿度0%RHを保持し続けますが、扉開閉を数回繰り返しても、庫内湿度は
きわめて短時間(数分間)で、約5 %RH程度の上昇(平均値)に留まります。
一般的には、短時間の庫内湿度5%RH程度の上昇であれば、収納製品の品質に影響しないと思われます。
『ウルトラシリーズ』は、『スタンダードシリーズ』の2 倍の除湿能力を備えており、超低湿度保管に
最適な製品となっています。
質問
通常クリーンルームとほぼ同程度を希望しますが、どの機種がよいですか?
回答
局所的ミニクリーンとしては、『HEPAシリーズ』が最適です。
HEPAフィルター付きの強力ファンにより、速やかに庫内を空気清浄度ISOクラス5に保つ製品です。
質問
フィーダー保管庫(取付対応)は可能ですか?
回答
各社仕様のフィーダー保管庫を受注生産対応しています。
質問
薬品・食品の工程中及び、完成品の保管として、温度約20〜25℃、湿度5〜15%RHなどに調整可能ですか?
回答
低温度・低湿度対応の『クール&スーパードライ』は庫内温度20〜30℃・庫内湿度1〜30%RHの範囲で調整可能です。寸法、容量、庫内の温度・湿度をご指定いただければ、お見積り・受注生産対応が可能です。
質問
保管条件に適した機種を選びたいが、何が最適ですか?
回答
温度と湿度のご希望条件に応じた湿度別 最適な製品の選び方をご用意しておりますので、保管品に適した
機種選定のご参考になさってください。
主な納入先
 今日までに世界51ヶ国、3,000社を超えるエレクトロニクス系企業で東洋リビングの全自動超低湿
保管庫《スーパードライ》が活躍し、年々薄型・小型化するICデバイスの吸湿対策で多大な成果を
上げています。
 1984年に国内実装工場から庫内を超低湿化する《スーパードライ》試作機の開発を要請され、世界で
最初に発明(実用新案申請・取得)して以来、常に最高水準の安全性・性能・利便性を目標に改良を
重ねています。
 元祖パイオニアならではの、圧倒的に高い信頼性と省エネ、海外企業の厳格な基準を満たしてきた
安定した性能は他の追随を許しません。世界一の実績数・経験年数に基づく高い信頼性ゆえ、トラブルが許されない現場でも安心してご利用いただけます。
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